ビジネスに役立つ分析力……日常生活の中のトレーニングで鍛えよう!

仕事がうまく進まない……という悩みを抱えているとき、もしかしたらその原因は、分析力にあるのかもしれません。良い仕事をするために欠かせないと言われているのが、この分析力です。

分析力とは具体的にどのような力のことを指し、高めるためにはどう行動すれば良いのでしょうか。仕事ができる自分へと変身するための、ポイントを解説します。

分析力とはどのような力なのか?

分析力が、物事を分析するために必要な力だということはわかっていても、その内容について具体的にイメージするのは難しいかもしれません。分析力について正しく理解するためには、まず分析力を構成する要素について知る必要があります。

分析力は、

  • 分ける力
  • 組み合わせる力
  • 違う角度から見る力
  • 結論を出せる力

の4つで構成されています。物事を分析するためには、まずは細かく分解する、つまり分ける必要があります。

ただし物事の本質を見極めるためには、分けるだけでは不十分です。違う角度から物事を観察して新たな一面を発見したり、これまでにない組み合わせの中でどんな反応を示すのかをチェックしたりすることも重要なポイント。また、こうした情報をもとに、自分なりの結論を出すところまでを含めて、分析力と言います。

分析そのものは得意であっても、それをフィードバックできなければ、仕事に活かすことはできません。社会に出ても、分析力がないと判断されてしまいます。

分析力はどのような場面で活用できるのか?

ビジネスでは、理想と結果の間に大きな隔たりが生じるケースも少なくありません。たとえば過去のデータから想定される売上が100万円であったにも関わらず、実際の売上が80万円しかなかったとしたら、どこかにその原因が隠れているはず。その原因を特定し、正しく対処することが、現状を変えるためのポイントとなります。

売上が落ちる原因は、状況によってさまざまです。同じ「売上が少ない」という状況であっても、その原因が客足にあるのか、それとも客単価にあるのかによって、取るべき対応は変わってくるでしょう。

分析力が高い人であれば、売上に関わるさまざまな要素を区別して考えることができます。全く異なる要素同士を掛け合わせて、新しい原因を突き止めることもできるかもしれません。分析力が高い人ほど、原因に関わるさまざまな要素について検討でき、効果的な対策へとつなげられる可能性も高まるのです。

分析力に関わっているのは、理解系脳番地

同じような働きをする神経細胞の集まりと、それらと関連している機能のことを、脳番地と言います。脳全体は8つの脳番地に分けられ、8つの番地それぞれの特徴を知ることで、特定の能力を高めていけます。

脳番地の代表的な8つは、以下のとおりです。

  • 思考系
  • 感情系
  • 伝達系
  • 運動系
  • 聴覚系
  • 視覚系
  • 理解系
  • 記憶系

このうち、人間の分析力と深く関わっているのは理解系脳番地です。理解系脳番地は情報を理解し、さらにそれを役立てることに関与していると言われています。この部分を鍛えることができれば、分析力を効率よく向上させることができます。

理解系脳番地が突出して発達しているのは、研究者などによくみられる特徴です。普段から物事を考えたり分析したり理解しようとしたりする機会が多い人ほど、この分野を発達させやすいと言えるでしょう。

日常生活の中で実践できるトレーニング

分析力を高めたいと思ったときには、日常生活の中で手軽に実践できるトレーニングをスタートしましょう。3つの方法を紹介します。

★同じ本を何度も繰り返し読む

分析力と深く関わっている理解系脳番地は、言語を理解する際に活発に働いている部分でもあります。この言語にアプローチする方法としてオススメなのが、本を読むという方法です。

本を読むと言っても、次から次へと新しい本に手を伸ばす必要はありません。それよりも、過去に読んだことがある本を改めて読み直してみてください。一度目にはさっと読み飛ばしてしまったような箇所でも、二度目に読むことで、より一層理解が深まることもあるでしょう。一つ一つの言葉の意味にまで目を向けたり、主人公以外の心情に目を向けてみたりするのも効果的です。

★街行く人の感情を想像してみる

街中を歩いているときに、手軽に実践できるのがこちらのトレーニングです。その人の雰囲気や表情から、その心情を想像してみてください。見知らぬ人から情報を得るための手段は、視覚に頼ることになります。そうして得た情報を総合的に判断し、自分の中で言語化しようとすることで、脳が刺激され発達につながるでしょう。

★利き手とは逆の手を使う

分析力には理解系脳番地が深く関わっていますが、脳全体を広く使えることも重要なポイント。脳全体を活性化するためのトレーニングとして有効なのが、利き手ではない方の手を使うという方法です。右利きならば左手で、左利きならば右手でペンを持って簡単な図柄から練習をスタートしましょう。頭がフル回転するのを実感できるはずです。

簡単な図形が書けるようになったら、アルファベットや文字にも挑戦していきます。徐々にレベルを上げていくことで、効果的な脳トレーニングになります。


分析力を高めることができれば、ビジネスで活躍できる場面も増えるはずです。分析力は脳と深く関わっている能力だからこそ、ぜひ脳トレーニングにも目を向けて、能力向上を目指してみてください。高い分析力を身につけられれば、就職・転職・キャリアアップ時にもアピールできるポイントになります。日常生活の中で、脳と一緒に発達させていきましょう。

参考サイト