スマートフォンは、現代人にとって欠かせないツールの一つです。これさえあれば、友人・知人とのコミュニケーションも取れますし、わからないことはすぐに検索可能です。スマホがないと仕事にならない!なんて方も多いのかもしれませんね。
とはいえこのスマホ、使用時間が長くなればなるほど脳への影響が気になることも……。スマホが脳に与える影響やメリット・デメリットについて紹介します。
スマホは脳に悪影響を与えるもの?
スマホと脳の関係についてリサーチしてみると、ネガティブな意見ばかりが目につきます。以下のような意見を目にして、不安を抱いた経験はありませんか?
- スマホ依存が原因で、自分で考える習慣を無くす
- 認知機能の低下
- スマホから入ってくる情報量が多すぎて、脳が追い付かない
- 脳過労に陥る
確かにスマホは便利なもの。手元ですぐに誰かとつながることができますし、わからないことは検索できます。「あれ、そういえば何だっけ……?」なんて思ったときにも、考える前にまずスマホを取り出している!という方も多いのかもしれませんね。
考える機会が少なくなれば、当然脳の機能は低下していってしまいます。特にスマホ使用時間が長い若年層の中に、スマホ依存がきっかけで引き起こされる「デジタル認知症」を発症するケースが増えていると言われています。
また、スマホから得られる過剰な情報量にも注意が必要です。脳が一度に処理できる量以上の情報が絶えず注ぎ込まれているとしたら、脳はどんどん疲弊していってしまいます。脳の機能がアンバランスな状態に陥り、前頭葉の機能が低下します。
前頭葉は人間の、
- 思考力
- 判断力
- 集中力
- コミュニケーション力
などを司っている部分。ここがうまく働かなくなることで、「周囲とうまくコミュニケーションできない人」や「とっさの判断が鈍い人」になってしまう可能性もあるのです。
小学生のスマホ利用が学力低下の原因にも!
日々の生活の中でスマホを駆使するのは、もはや大人だけではありません。小学生から自分専用のスマホを所持し、自由自在に操るケースも増えてきています。
大人にとって便利なスマホは、子供にとっても同様のもの。しかしスマホの使用時間が長くなればなるほど、子供の学力は低下する傾向にあることが、過去の実験からわかってきています。
子供がスマホを使用する目的はそれぞれで異なるもの。単純にゲームを楽しんでいる子供もいれば、友人や家族とのコミュニケーションを楽しんでいるケースもあるでしょう。どのような使用目的であっても、スマホが身近にあると学習だけに集中する環境が作りづらく、それが学力低下の原因になっているのでは?と考えられています。
スマホが脳に与えるメリットについて
では一方で、スマホが人間の脳に与えるメリットとは、どのようなものがあるのでしょうか。
スマホから、より多くの情報を得るようになった人間の情報処理速度は、スマホが登場する以前と比較して少しずつ高まっていると言われています。スマホを使用するようになったことで、脳がより高度な作業に適応し始めたと言えるでしょう。
また、高齢者がスマホを使用することで、他者とのコミュニケーションが活発になるほか、情報を手元に入手しやすくなるというメリットも発生しています。認知症予防につながるのでは……と期待されている分野でもあります。
スマホと脳、デメリットを生み出すのはズバリ依存!
スマホと脳は深く関わっている一方で、その全容はまだまだ解明されていません。ただ一つ確かなのは、スマホ利用にはメリットもデメリットもあるからこそ、自分自身がその使い方をコントロールして、デメリットを最小限に留める必要があるということです。
人間の脳にさまざまな問題を生じさせるのは、スマホそのものではありません。それよりも、スマホ依存というライフスタイルの方に、非常に大きな問題があります。スマホという機械に依存することなく、適度な距離感を保った上で駆使できれば、メリットの方を多く感じることができるでしょう。
スマホ依存は、以下のチェック項目を参考にして見極めてみてください。
- 常にスマホが手元にないと不安になる
- 食事中やトイレに行くときにも、スマホが手放せない
- 気付くとスマホを触っている
- SNS投稿やチェックが、生活の中心になっている
- 鳴っていないスマホの音が聞こえることがある
当てはまる項目が多ければ多いほど、スマホ依存度が高いことがわかります。依存度が高ければ高いほど、脳に対する悪影響も強くなっている可能性がありますから、スマホとの付き合い方を一度見直してみると良いかもしれません。
あえてスマホから離れる時間を作ることで、脳とスマホのより良い関係を築いていけるのではないでしょうか。
今回はスマホと脳の関係について紹介しました。スマホは、現代人の生活を一変させた画期的なツールです。非常に便利で使用場面が多いからこそ、ぜひ脳へのメリット・デメリットも意識しながら活用してみてください。
自分自身の脳の機能の衰えや、子供の学力低下が気になったときには、スマホ依存が原因なのかもしれません。スマホ依存度を下げ、脳の働きをアップさせる使い方を意識してみてはいかがでしょうか。自分なりのルールを決めて、適切な形で活用していくのがオススメです。