ビジネスを行う上で、重要な役割を果たすのが「交渉力」です。大切だということはわかっていても……相手に自分の要望を伝えるのが苦手!という人は多くいます。
そこで今回は、交渉力の重要性と共に、交渉力を高めるためのトレーニング方法を紹介します。すぐに実践できるテクニックも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
交渉力の重要性
「自分はただ言われたことをやるだけだから、交渉力なんて必要ない」と思っていませんか。社会で仕事をする以上、誰にとっても重要な意味を持つスキルが交渉力です。交渉力がないと、思わぬ不利益をこうむってしまうことさえあるのです。
交渉とは、自分と利害関係にある相手との間で、お互いにとって納得できるポイントや、自分自身の要望を伝え、それを通すために行うもの。「交渉が苦手だから……」と一歩引いてしまうばかりでは、相手側に自分の思いを届けることはできませんし、理解してもらうことさえ難しいでしょう。自分にとって不利益な条件で、話がまとまってしまう可能性も高くなってしまいます。
とりわけ「営業職」で注目される交渉力ですが、それ以外の場面においても、重要な意味を果たします。たとえば、以下のような場面を想像してみてください。
- 部署間のスケジュール調整
- 転職時の各種条件について
これらの状況下においては、無理やり自分の意見を押し通そうとすれば、自分の勝手な人と思われてしまう可能性もあります。大切なのは、自分の意見を伝えると共に、相手の意見にもきちんと耳を傾けること。そして、どのようにすればお互いが納得する着地点を見つけられるのか、考えながら行動することが「交渉」となります。交渉力を高めることは、信頼感をもとに人間関係を円滑に進めていくために、とても重要な意味を持っているのです。
交渉力をアップさせるトレーニング方法
重要だとはわかっていても、交渉は実践するのが難しい!と思う方は、トレーニングで少しずつスキルを伸ばしていくのがオススメです。以下の3つのトレーニングを意識してみてください。
★常にわかりやすく、明快なメッセージを意識する
交渉するのに欠かせないのは、自分の考えを、確実に相手に届けるということです。この段階で誤解を生んでしまいますと、交渉がうまくいく可能性は、非常に低くなってしまうでしょう。
大切なのは、自分の意見をわかりやすく相手に届けることです。どのような伝え方をすれば相手に届きやすくなるのか、常に意識しながら話すことがトレーニングにつながります。
★「聴く」力を高める!
交渉するためには、自分の意見を伝えるのと同様に、相手の意見を聞くことが大切です。自分と相反する意見を持っている場合でも、まずは相手の状況や「なぜそのような意見を持っているのか」について、理解しようとするところからスタートしましょう。
相手の感情や状況に興味を持ち、寄り添うことも、交渉時の大切なステップです。相手の話にきちんと耳を傾けることで、これまでとは全く異なる「交渉の着地ポイント」が見つかるケースも多いものです。
★実際に交渉経験を積んでみる
交渉力は、何度も交渉を繰り返し、時には失敗することで徐々に成長していく能力です。あれこれと考える前に、「とにかく交渉してみる」というのも、大切なトレーニング法の一つとなります。
日常生活の中でも、交渉力を発揮できる場面は多くあります。上司との間のスケジュール調整やお客さまからのクレーム対応、同僚への書類の催促などの場面で、「単に用件を伝える」のではなく、「お互いにとってより良い着地点を探すための交渉」と捉え、実践してみてください。
交渉を行うときなどに使えるテクニックなど
双方の主張が食い違い平行線になったり、時には決裂してしてしまったり、交渉しようとしてもてうまくまとまらないことがあります。そうした中でも、「この交渉だけはまとめたい!」と思うときには、交渉テクニックを活用してみるのも良いでしょう。交渉時に使えるテクニックは、次のとおりです。
★親近化効果
親近化効果とは、プラスの情報とマイナスの情報を同時に伝える必要があるとき、プラスの情報を後に伝えた方が、全体の印象が良くなる効果のことを言います。
交渉時には、メリットとデメリットを提示した上で、相手に選択してもらうような場面も多くあります。この場合、あえてメリットの方を後に伝えることで、相手の印象をコントロールすることができます。交渉もうまくいきやすくなるでしょう。
★選択肢をコントロールする
交渉では、お互いにとってより良い着地点を探すことになります。この着地点を自分の方から選択肢として示すことで、相手の回答を誘導することが可能となります。
本来であれば無数の回答がある場合においても、「プランAとプランB、もしくはプランCのどれが良いですか?」と聞かれると、人は、自然に「この3つから選ぶのならAかな」などと選ぶ方向へと向かっていきます。
こうすれば「すべての案を却下する」という考えから相手を遠ざけることができて、交渉を有利に運びやすくなります。
★条件提示は先手必勝
交渉時に条件を提示するなら、自分の方から動くことがテクニックとなります。「納期は20日でお願いします」と先に伝えてしまえば、相手はその「20日」というラインを意識して、その後の交渉を行わざるを得なくなります。
「20日は無理でも22日の朝一番なら」など、自分の意見と近い回答を引き出せる可能性が高まるでしょう。
交渉力を高めることは、ビジネスの場におけるコミュニケーション力のアップにもつながります。自分自身の交渉で仕事がうまくいった!と実感できるようになれば、やる気が出て来て、周りからの評価も高まって来るでしょう。仕事以外の、プライベートでも役立つスキルですので、ぜひ交渉力アップを目指してみてください。
参考サイト
- 働き方に影響を与える交渉力!身につけ強化するコツは?-100%未経験歓迎求人 女性の転職・求人サイト | RUN-WAY【ランウェイ】
- 交渉力を今すぐ上げる「6つの方法」-TABI LABO
- 交渉力を格段に上け?る「言い換え」の技術-Career Supli(キャリアサプリ)|あしたのシゴトが面白くなるウェブマガジン
- 交渉力を高める-仕事のコツ、仕事の基本、仕事のポイント、役立つ仕事術、仕事の秘訣、仕事の上手なやり方、仕事がうまくいくポイント、仕事ができる人になる方法
- ビジネスで役立つ 交渉力強化のポイント-ミラサポ 未来の企業 応援サイト
- ハーバード流 Win-Winアプローチの交渉力【交渉シナリオ構築/評価シート付】-Lightworks BLOG(ライトワークスブログ)
- 「交渉に強い人」が、なにげなく使っている心理テクニック4選-TABI LABO