丹田呼吸法の効果
人は寝ている間にも生命維持のための活動をしています。自律神経という神経が循環器や呼吸器などを絶えず調整しているのです。
自律神経には交感神経と副交感神経がありますが、ストレスによってバランスが崩れてしまいます。自律神経を整えるのに有用な呼吸法が丹田呼吸法です。詳しく見ていきましょう。
さて、丹田とはおへその下5センチにある場所のことです。自律神経が乱れると冷え性、イライラ、倦怠感などの不快な症状が出ますが、おへそと自律神経にはどのような関係があるのか不思議ですね。
横隔膜をゆっくりと動かす腹式呼吸には自律神経のバランスを整えるリラックス効果があります。丹田呼吸法は腹式呼吸法を発展させたものです。ストレスや不安、緊張を克服する強さを育てていくことができます。
丹田呼吸法の効果は脳の活性化と新陳代謝アップです。丹田呼吸法ではゆっくりとしたリズム運動を繰り返しますので、脳内の幸福ホルモンと呼ばれているセロトニンを増加させることができます。するとストレス耐性が向上するのです。
さらに十分に酸素を吸って吐き出すことで心が穏やかになり、安静時に見られるα波が脳内で優勢になります。リラックス効果だけでなく記憶力の向上も期待できるそうです。
また、丹田呼吸法を継続すると横隔膜が広がります。その結果、血行が促進され代謝がアップします。丹田呼吸法では肺活量を鍛えることにもなるため、心肺機能も高まるのです。
丹田呼吸法の効果で人生が変わるといっても過言ではないかもしれません。
今日からはじめる丹田呼吸法の実践方法!
丹田呼吸法は空気をたっぷりと吸い、脳に十分な酸素を供給できる呼吸法です。酸素が十分に行き渡ると脳やあらゆる臓器が活性化します。丹田呼吸法でよりよい体を作りましょう。
呼吸には2種類あります。肋骨の間の筋肉を使って肺を横に広げる胸式呼吸と、肺の下にある横隔膜をぐっと下げて肺に空気を取り入れる腹式呼吸です。
丹田呼吸法は腹式呼吸のひとつで、横隔膜をしっかり上下させるだけでなく丹田(へその下5センチ)に力がはいるため、より強力な健康効果が期待できる呼吸法です。
丹田呼吸法は誰にでも簡単にできます。まず、姿勢よくイスに腰かけます。背筋がまっすぐ伸びていれば正座やあぐらでもOKです。最初は仰向けになって、寝たまま両手をお腹に当てるとお腹で呼吸できている感じがつかみやすいです。
- 姿勢が整ったらまずは肺の中にある息をすべて吐ききります。それから、鼻でゆっくりと息を吸い込みます。お腹を使って吸い込むよう意識してください。
- 息をいっぱいに吸ったら、丹田に力を入れて息を止めます。5~10秒程度で大丈夫です。今吸い込んだ空気を全身に行き渡らせるようすをイメージしましょう。
- 最後に息を口からゆっくりと吐き、お腹に入れた力を少しずつ抜いたら1セット終了です。
朝と夜に20回ほど丹田呼吸法を実践するのが理想的ですが、1日数回に分けても構いません。継続していると徐々に健康効果が現れてきます。