勉強に行き詰まったら……科学的に証明されている効率の良い勉強法を試してみよう

一生懸命勉強をしているつもりなのに、なかなか結果につながらない……。こんなお悩みを抱える方は決して少なくありません。まだ勉強時間が足りないの?なんて思いがちですが、実はそれ、ただ単純に勉強方法が間違っているからなのかもしれません。

科学的にも証明されている、効率の良い勉強法を4つ紹介します。短期間で確実に成果を出したい!と思うときには、ぜひ意識してみてください。

思い出しながら学習する

学習効率を高めるために、ポイントとなる要素の一つが「記憶力」です。どのような教科の勉強であっても、やはり記憶力は必要なもの。さまざまな物事を難なく覚えていける人は、それだけで有利な結果を残しやすくなるでしょう。

脳に物事を記憶させるためには、繰り返しインプットすることが重要だと考える方が多いですが、脳科学の側面からみると少し違います。人間の記憶は、ただ単純に「覚えよう」としたときよりも、「思い出そう」としたときに深まることがわかっているのです。

つまり、学んだ物事を長期記憶として確実に定着させるためには、いったんその内容を忘れ、再度思い出すという流れを生み出すことが重要です。

このテクニックについて知っていれば、物事を記憶するために何度も教科書を読むという勉強法には、あまり意味がなく非効率であることがわかります。それよりもむしろ、いったん「覚えた!」と感じたタイミングでインプットを完了し、その後はテスト形式で「忘れる→思い出す」というサイクルを繰り返す方が効果的だと言えるでしょう。

内容を思い出すだけであれば、机に向かっている時間以外でも、手軽に学習内容を振り返ることができるはずです。なかなか記憶できない……と苦手意識を抱きがちな分野こそ、何度も思い出すようにしましょう。

長すぎる場合は小さくグループ化しよう

記憶力に関わるポイントで、もう一つ重要なのが「脳が覚えられる物事の長さには限界がある」ということです。とにかく頑張れば、どんな事柄でも記憶できる!と思うのは大間違いで、現実には、脳の能力に合わせた形で情報をインプットするのが正しい方法となります。

「6151」という4桁の数字を暗記するのは、決して難しいことではありません。しかしこの数字が「615147598631」と長くなると、一度で覚えるのは難しい!と感じる方も多いことでしょう。これは、数字の数が多すぎて脳の能力を超えているためです。

こんなときには、数字を区切って小さなグループにしてみてください。「6151-4759-8631」という形にすれば、とっつきにくさも軽減しますし、なんとか覚えられそう!と感じる方も多いのではないでしょうか。

 これは数字以外でも当てはまるポイントとなります。英語で覚えるべき単語のスペルや、地理で覚えるべき国の名前など、長すぎると感じる言葉は、ぜひ小さく区切って覚えてみてください。

短期間に集中して勉強しない

一般的に、短期間に集中して勉強するのは良いことだとされています。一気に学習を終えることができれば、「やりきった!」という充足感も抱けることでしょう。しかし、学習効率から考えると必ずしも効果的とは言えません。

残念ながら、人間は学習した内容をすぐに忘れてしまう生き物です。短期間に勉強し、完璧に理解できた!と思っている内容であっても、時間が経過すればすっかり忘れてしまう可能性も高いでしょう。だからこそ勉強時間はあえて分散化するのが、脳科学に則った効率の良い勉強法と言えます。

同じ60分の学習時間であっても、一度に全て使ってしまうよりも、20分×3セットに分けて実践してみてください。最初の20分で学習した内容を忘れた頃に次の20分の学習をし、さらにまた忘れた頃に最後の20分の学習をします。インプットから思い出すといったスタイルも取り入れやすい学習法で、理に適っています。

複数の内容を並行して学んでいく

脳に効率良く学習させるためには、脳全体を活性化する必要があります。そのための方法としておススメなのが、複数の内容を並行して学んでいくという方法です。

よく「複数の内容を一度に学習しようとすると、全てがぐちゃぐちゃになってしまいそう……」と語る方がいますが、実際にはそんなことはありませんので安心してください。一つの学習内容で活性化することができる脳の範囲は限られていますが、複数を組み合わせることで、より範囲が広がっていきます。確かに情報としては少し混乱することになりますが、その情報を適切に処理しようと脳が働くことで、学習効果が高まることがわかっています。

学習するべき教科が複数あるのであれば、ぜひランダムに学習内容を切り替えてみてください。最初のうちは伸び悩む時期があるかもしれませんが、脳の活性化と共に、徐々に効率が良くなっていくでしょう。

好きと思える学習方法を選択する

同じ物事を学ぶ際にも、さまざまな学習スタイルを選択できる時代になってきています。本を読む方法もあれば、映像授業を活用する方法もあります。タブレット学習やアプリを使った学習スタイルも人気を集めています。

一つの学習スタイルに固執するのではなく、さまざまな学習方法を取り入れてみるのも、科学的に理にかなった学習方法です。一つの物事を多角的に見ることができ、理解を深めることにつながるでしょう。

また、自分自身が「好き」と思える学習方法を選ぶことも大切です。自分が好きな学習方法で学べば、非常に効率が良いということも科学的に証明されています。


勉強に行き詰まったら、今当たり前だと思っている学習スタイルの変更を試みてはいかがでしょうか。科学的にも証明されている、効率の良い方法を取り入れることで、苦手意識も弱まるのかもしれません。学習全体を見直すことで、これから先の学習プランの再構築にも役立つことでしょう。

参考サイト